皮膚の角質層が肥厚した状態で、足の裏なども摩擦や衝撃、圧力がかかることによりできます。足の裏や足の親指の付け根、踵などに出現することが多く、皮膚の表面が硬くなり、大きなものは、痛みを伴います。
踵(かかと)が固くなっている角質も胼胝(たこ)になります。
また、外反母趾などの足の変形で骨が突き出た場所にできることもあります。女性の場合、ハイヒールを着用される方で足ゆびにハンマートゥやクロートゥ等の変形がある場合、足ゆびの上の部分に胼胝(たこ)が出来たりもします。
胼胝(たこ)は足病医においては、虫歯のようなものであり重度な足病に発展するサインになります。早期に発見して治療を行う事で足病全般の予防につながります。
靴擦れによるものを除くと、足の変形や過回内・過回外などが原因で発生する足の裏への圧力異常によるものがほとんどです。
本来、足裏は体重を均一に支えているものです。しかし足の骨格構造に歪みがあると、足裏全体で体重を支えることが出来ず、地面から帰ってくる力(床反力)を処理できなくなることで、一部分に荷重がかかるようになります。すると、その部分の圧が高くなることで、皮膚が厚くなっていきます。
胼胝は肌が圧迫されることによってできる角質の厚みのことを指します。胼胝の検査方法は、主に視覚的な確認と触診によって行われます。足の裏や足趾にできる場合が多いため、手で触って硬さや大きさを確認したり、肉眼で見て皮膚の変色や盛り上がりを確認します。また、痛みや圧迫感がある場合は、神経の検査も行われることがあります。胼胝が慢性的にできる場合には、足の形や可動域、歩行方法に問題がある可能性があるため、足病医による足部アライメント評価や歩行分析が行われることもあります。
胼胝(たこ)を放置するとより重症度の高い足病に発展する場合があります。また多くの足病における初期症状のサインとして胼胝(たこ)は発症するため、足の裏に胼胝ができた場合は場所によらずにすぐに受診するようにしてください。痛みと不快感:胼胝が厚くなり、硬くなると、歩行時や靴を履く際に痛みや不快感が増すことがあります。
装具療法などの骨格矯正で改善しない胼胝(たこ)がある場合は、予防的手術として骨格を矯正する手術が必要になります。問題となっている異常圧力の原因となる骨格や関節の構造によって手術を行います。足趾などの部位の場合は比較的簡単な手術で矯正することができます。
例えばハンマートゥやクロウトゥなどの初期状態の場合には、日帰り手術の簡単な手術で、局所麻酔のみでほとんど痛みのない手術を行います。
胼胝に対してのリハビリテーションでは主に、関節可動域の拡大や筋力強化、歩き方(歩容)の改善を行います。胼胝の原因は上記でご説明したように足の変形などにより、足の一部分に体重が集中することが原因となります。そのため、歩行解析を行い、胼胝のある部分に体重が集中してしまう原因を特定した上で、必要なストレッチや筋力トレーニングを行います。これにより柔軟性の改善や、筋力の増加、歩行の安定性を向上させ、一部分に集中した負担を分散するようにします。また、過回内、過回外を引き起こす原因となる筋力を向上させることで、足の変形の改善を図り足の一部にストレスが集中しないようにしていきます。
足にフィットし、適切なサポートやクッションを提供する靴を履きます。かかとのしっかりした靴を選び、サンダルやつっかけなどの靴はさけてください。
足の皮膚を乾燥から守るために、保湿クリームを定期的に塗布します。
※一度できた胼胝(たこ)の処置は受診の上医師により除去することを推奨します
角質を薄くし、胼胝の形成を抑制します。ただし、深く削りすぎると皮膚にダメージを与えることがあるため、注意が必要です。