ガングリオン

ganglion cyst

ガングリオン

ガングリオンとは?

ガングリオンは、手や足の関節や腱の周りにできる小さな液体の袋のことを指します。ガングリオンは一般的に良性で、しばしば無症状であることがありますが、大きくなると周囲の神経や血管を圧迫して痛みや痺れ、不快感を引き起こすことがあります。また、外観上の問題となることもあります。足では足首や足の甲、足の指の付け根やゆび先に出来ることがあります。

ガングリオンは、軟部組織や関節の炎症や外傷によって生じることが多く、特に足首、足の甲などに発生することが多いです。ガングリオンの治療法としては、症状がなく自然に縮小することもありますが、痛みや外見上の問題がある場合は、穿刺や手術による治療を行います。ガングリオンは、一般的に良性でありますが、、痛みや痺れ、不快感がある場合や外観上の問題がある場合には、適切な治療を行うことが重要です。

ガングリオンの原因は?

ガングリオンの原因は、明確にはわかっていませんが、以下のような要因が関与していると考えられています。

腱や関節の繰り返しの負荷:繰り返し同じ動作を行うことで、腱や関節に負荷がかかり、その結果、ガングリオンができることがあります。

慢性的な炎症:慢性的な炎症が続くと、ガングリオンができることがあります。

外傷:手や足を強く打ったり、怪我をしたりすることで、ガングリオンができることがあります。

基礎疾患:関節リウマチや関節炎などの基礎疾患がある場合には、ガングリオンができることがあります。

症例

ガングリオンは、しばしば足首や足の甲にできる小さな袋状のしこりであり、ゼリー状の滑液の塊が収まっています。一般的に、医師は患者の病歴や症状を聞き、腫れの形状、大きさ、場所、色、痛みや不快感の有無などを観察して診断を行います。さらに、患部を触診することで、ガングリオンの特徴的な「柔らかさ」や「移動性」を確認することができます。時には、レントゲン検査、超音波検査、MRI、CTスキャンなどの画像検査を行うことがあります。

ガングリオンが進行した場合のリスク

ガングリオンが進行した場合、周囲の組織を圧迫することで痛みやしびれ、動かしにくさなどの症状を引き起こすことがあります。また、ガングリオンが神経や血管を圧迫することで、血流が悪くなることがあり、組織の酸素や栄養が不足して壊死することもあります。ただし、ガングリオンが悪性腫瘍になることは非常にまれで、一般的には良性の腫瘍であるため、大きくなっても命に関わることはありません。

ガングリオンが進行すると、足の機能に影響を与えることがあります。例えば、足首のガングリオンが進行すると、足首を曲げたり伸ばしたりする動作が制限されたり、痛みやしびれが起こったりすることがあります。足のガングリオンが進行すると、靴が合わなくなったり、痛みが出たりすることがあります。

また、ガングリオンが破裂することがあり、その場合は急性の痛みや腫れ、熱感が生じることがあります。

ですが、ガングリオンは良性の腫瘍であり、早期発見・適切な治療を行えば、症状を緩和することができます。しかし、治療を怠ると、痛みや機能障害が悪化することがあるため、特に症状がある場合には、早めに医療機関を受診することが重要です。

ガングリオンの治療方法

保存療法(手術しない治療法)

穿刺吸引法:穿刺針を使って、ガングリオンの内容物を抜き取る方法です。一部の患者さんでは症状が改善することがありますが、再発する可能性が高いです。

注射療法:ガングリオンを形成している関節やガングリオン周辺、ガングリオン内部にステロイドを注射をすることで滑膜の形成を防ぎ、ガングリオンを形成しないようにすることが可能ですが、再発する可能性もあります。

手術療法

手術は、ガングリオンの根元から切り取る方法が主に行われます。手術後は、通常、早期に日常生活に戻ることができます。手術療法をおこなっても、再発のリスクが高いことが知られています。

日常でできる予防対策

ガングリオンは、症状が出てから治療するという形が多く、事前の予防は難しい病気ですが、関節への負担が原因とも考えられているため以下の予防対策が考えられます。

適切な姿勢を保つ

特に長時間同じ姿勢を取ることが多い場合は、適度に身体を動かしたり、姿勢を変えたりすることで、関節への負担を減らすことができます。

事故やけがを予防する

関節を負傷することで、ガングリオンの発生リスクが上がることがあります。そのため、スポーツや日常生活での事故やけがを予防することも、ガングリオンの予防につながります。

適切な靴を履く

足首周辺のガングリオンの場合、適切な靴を履くことで、足にかかる負担を軽減することができます。

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