内反小趾(ないはんしょうし)

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内反小趾(ないはんしょうし)

内反小趾とは?

内反小趾(ないはんしょうし)とは、小指の足先が内側に向かって曲がっている状態を指します。内反小趾は、足の形や歩行の仕方によって、ある程度は生まれつきのものである場合もありますが、適切な靴を履かなかったり、足の疲れや負担が続いたりすることで、進行することがあります。内反小趾は、靴の摩擦などで痛みを伴うことがあり、足の形や歩行にも影響を与えるため、適切な対処が必要です。

内反小趾の原因は?

内反小趾の原因は、足の形態異常や足の筋肉の弱さなどが考えられます。具体的には、長時間の靴の着用、足の変形、筋肉の弱さ、足の運動不足、足の形態異常などが挙げられます。また、内反小趾が他の病気や疾患の症状として現れることもあります。

症例

内反小趾の検査としては、以下のようなものがあります。

視診;内反小趾の症状が進行している場合は、足の側面から見たときに小指の付け根が突き出ている状態がみられます。

また、内反小趾が進行すると、小指の付け根の皮膚が圧迫されて内側へ反り返るため、爪が皮膚に食い込むことがあります。この場合、爪の周囲に炎症が起こることがあります。

レントゲン検査:内反小趾の進行状態を確認するために、足のレントゲン検査を行うことがあります。これにより、内反小趾の程度や足の骨の状態が明らかになります。第5趾のMP関節の角度が10°以上内反ている場合に内反小趾と診断します。

歩行分析:内反小趾が進行すると、足の形が変わり、歩行時にも影響を与えることがあります。そのため、歩行分析を行うことで、内反小趾の進行状態を確認することができます。

内反小趾が進行した場合のリスク

内反小趾が進行すると、以下のようなリスクがあります。

痛みや不快感の増加:内反小趾によって、足指がぶつかったり圧迫されたりすることで痛みや不快感が増加することがあります。

爪の変形:内反小趾が爪に圧迫を与えることで、爪が変形してしまうことがあります。

他の足の問題の引き起こし:内反小趾によって、他の足の問題が引き起こされることがあります。例えば、軟鶏眼(Hellma molle)やたこ(胼胝)などです。

内反小趾の治療方法

保存療法(手術しない治療法)

装具療法

内反小趾による痛みを緩和するため、足底に医療用装具を用いて骨格異常の矯正を行います。体重をささえるための硬い装具が必要になります。市販品での補正効果はありません。

テーピング療法

内反小趾によって、第4趾と接触してたこ(胼胝)などが出来たり、第5趾自体に痛みやたこ(胼胝)がある場合にテーピングが有効です。

手術療法

内反小趾が重度で痛みや歩行困難を引き起こす場合や装具などで矯正が難しい場合は、手術が必要になる場合があります。手術では、小趾の骨を切断して、内反を改善することができます。

リハビリテーションによる改善効果

内反小趾に対するリハビリテーションでは、足の筋肉を鍛えたり、ストレッチを中心とした足の関節の動きを広げることで、歩いているときや立っているときに小趾にかかる負担を減らし、内反小趾の悪化の予防や症状の改善を図ります。また、バランストレーニングや歩き方のトレーニングにより足の裏にかかる負担が小趾に集中しないようにすることも行います。これらの方法を個人の状態に合わせて実施することで症状の改善や変形の予防を目指します。

日常でできる予防対策

シューズの変更

足に合わないシューズを履くことが内反小趾の原因になることがあります。足に合った靴を選ぶことで、内反小趾を改善することができます。

運動をする

足の筋肉を強化するため、運動をすることが大切です。特に、足首周辺の筋肉を鍛える運動を取り入れるとよいでしょう。

過剰な負荷を避ける

スポーツなどで足に負荷をかける場合は、適切なギアやシューズを着用することが重要です。また、急激な運動を避け、適度な運動量にすることも大切です。

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