外骨腫(がいこつしゅ)とは、骨の端に生じる骨腫瘍のことで、骨腫瘍の中で最も多い良性の骨腫瘍です。骨軟骨腫ともいいます。原因ははっきりしていません。足では爪甲下外骨腫といい、主に母趾の指先に発生し、腫瘍が大きくなるにつれて爪の変形が伴います。それにより、疼痛や痺れなども生じてくることとなります。
外骨腫の原因は、主に以下が考えられます。
単発で起こる場合と多発する場合があり、多発性外骨腫では遺伝することがあります。多発性外骨腫の場合は遺伝性は特にありません。
外骨腫の検査には以下のようなものがあります。
レントゲン検査:外骨腫は、レントゲンで確認することができます。
超音波検査:症状のある外骨腫は比較的皮膚に近いため、超音波検査にて直接みることが出来ます。
MRI検査:レントゲンではわからない、軟部組織や炎症の状態を確認するために行われます。
CT検査:外骨腫が骨にどのように付着しているかをより詳しく確認するために行われます。
これらの検査を総合的に判断することで、外骨腫の診断が行われます。
外骨腫が進行すると、周囲の組織を圧迫して機能障害を引き起こす可能性があります。また、外骨腫が悪性化する場合もあり、悪性腫瘍としての発展が起こることがあるため、定期的な検査や経過観察が必要となります。さらに、外骨腫の手術が必要になる場合もあります。
薬物療法:外骨腫が悪性化している場合は、化学療法や生物学的製剤による治療が行われることもあります。良性の場合でも痛みに対して対症療法としてNSAIDsなどの消炎鎮痛剤を処方することがあります。
装具療法:外骨腫への圧迫負担を軽減する目的で医療用装具(インソール、短下肢装具)を作成して骨格異常を矯正する場合があります。体重を支えるため硬度の高い(固い)装具が必要になります。
外骨腫が大きく、痛みや機能障害がある場合は、手術が必要となります。手術の種類には以下があります。
外科的摘出術:外骨腫を切り取る手術です。
再建術:外骨腫を取り除いた後、骨や軟骨を移植する手術です。
放射線治療:外科的治療ができない場合、または再発のリスクがある場合に行われる治療です。